いのちをうむということ

25日土曜日は、午後からNatural Space 美緒での「助産師 岡野眞規代さんのお話会」に参加してきました。

Natural Space 美緒の吉田百江先生は、昨年秋に愛農人さんのマクロビ料理教室でお世話になりました。以来、直接講座等に参加する機会はなかったのですが、先生のブログを拝見するのをいつも楽しみにしています。今回もこのお話会の開催をブログで知り、即参加申込みをしました。

お話会のテーマは「次世代にいのちをつなぐ」。

岡野さんは助産師になって36年。大阪、東京の病院での勤務の後、自然なお産を提唱する吉村正先生と出会い、岡崎市にある吉村医院で婦長を務められ、現在は北海道で助産師教育に携わりながら全国で講演活動もされています。

「お産の神様」吉村先生と吉村医院、その「お産の家」については、多くのメディアでも紹介されご存知の方も多いかと思います。私もそらちん出産前に本や雑誌の記事などで知りました。

吉村先生は医療を全否定しているわけではなく、不必要な医療行為を安易に行い、当事者である妊婦の気持ちよりも医者や病院の都合が優先される周産期医療に疑問をもたれ、女性が本来有している産む力を引き出して産む自然なお産を行っておられます。


岡野さんのお話は、吉村医院にある江戸時代の民家を移築した「古屋」などの施設、妊婦さんたちの日常、出産の様子などのDVDとスライドをまじえながらの約2時間。妊娠・出産にとどまらず、人間の営み、生と死、人の持つ無限の可能性とその素晴らしさ、神さまや大自然への畏敬・・・。お話の中にあふれる吉村先生のお人柄、人生観・哲学、そして岡野さんが他の病院で経験してきたお産、自らが正しいと信じていた医療知識と吉村医院でのお産との違いを目の当たりにしての多くの気づき。途中、何度も涙がこぼれました。本当に沢山のことを教えていただいた2時間でした。

お腹のイチゴちゃんを思いお腹を撫でながらお話を聞き、そして聞いているうちに早く帰ってそらちんを抱っこしたくなりました。

吉村先生が唱えるキーワードとして、岡野さんが挙げてくださったのが以下の2つです。
1 「ごろごろ、ぱくぱく、びくびくしない」
「ごろごろ」
人間も「動物」。動かなくてはだめ。神さまから頂いた機能を使えば使うほど、身体に備わった身体を守るシステムが働くようになる。お母さんが身体を動かせば子宮も動くので赤ちゃんへのよい刺激となり、その刺激により赤ちゃんの脳が発達する。赤ちゃんに陣痛にも耐える強さができる。
「ぱくぱく」
現代人は常に食べ過ぎ。和食の粗食にする。
「びくびく」
お産を不安に思わないこと。子どもを授かったことを喜びとして穏やかに過ごす。お母さんが気持ちよく、楽しく、ワクワクしていれば胎内も赤ちゃんも同じ気持ち。それにより命が強くなる。妊娠した瞬間から妊娠中の1日1日を楽しむことが大事。
2 出産は命を生み出すこと。命をかけて生みなさい。命をかけて生むということは、死を覚悟して生むということ。死を覚悟するということは、今生きている喜びを感じ全てを肯定すること。


見せていただいたスライドの中に、無脳症の赤ちゃんを出産した直後のお母さんの写真がありました。このお母さんは、妊娠4ヶ月の時に超音波検査で無脳症とわかり、生まれても育たないから中絶するように言われたそうです。どの病院でも同様に出産を引き受けてもらえず、でも、彼女はまだ生きている我が子をどうしても中絶する気持ちになれないまま吉村医院を訪ね、彼女の気持ちをくんだ吉村先生のもとで出産。赤ちゃんはへその緒を切った後12時間で亡くなったそうです。

その写真のお母さんは本当に幸せそうに、愛おしそうに、へその緒がついたままの我が子を抱いていました。へその緒を切れば呼吸ができなくなり亡くなるとわかっている我が子を。

「わずか12時間でしたが、お母さんに愛された本当に幸せな赤ちゃんでした。きっとこのお母さんを選んで生まれてきたのでしょう」と岡野さんは話されました。

生きた時間の長短とか、人生で何をなしとげたかとか、そんなことは関係なく、すべての命はただあるだけで尊いのだと、あのお母さんの幸せそうな笑顔が教えてくれている気がします。私はあの1枚の写真を一生忘れないと思います。


男性も女性も、妊娠・出産の当事者でない方、興味のない方も、機会があれば是非、岡野さんのお話を聞いていただきたいと感じました。

タイムリーなことに、最近、映画監督の河瀬直美さんによる吉村医院を舞台とした「玄牝(げんぴん)」という映画が完成、順次全国で上映されます。河瀬監督が出産をテーマに映画を撮っているということは以前何かのテレビ番組で見て気になってはいたのですが、吉村医院が舞台だとは知りませんでした。予告編を見ただけで涙が・・・(いやあ、本当に年とともに涙もろくなってます)。この冬には神戸でも上映予定のようなので是非観に行こうと思います。

そしてお話会のあとはこの日のもうひとつのお楽しみ。百江先生によるマクロビオティックのお食事を頂きました。
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しょうがとごぼうの玄米炊き込みご飯 人参と生麩を添えて
厚揚げと白ネギとキノコのあんかけ 大根おろしを添えて
南瓜と枝豆の茶巾絞り
切干し大根とキャベツのサラダ(マスタード和え)
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デザートに南瓜のマフィンとクッキー(このまま持ち帰りました)。

岡野さんや参加者の皆さんとお話ししながらの美味しく楽しい夕食でした。

帰り際、岡野さんにお礼のご挨拶をしたときには、岡野さんが私のお腹を触って「とにかく楽しんでください!」と言ってくださいました。プラスのエネルギーをいっぱいいっぱい頂き、より元気になって帰ってきました。出産がさらに楽しみになりました。
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Commented by momoe_macro at 2010-09-30 07:52
soraeさん
とっても素敵にご紹介いただきありがとうございます。
お母様として、そしていま現在妊娠中の女性としての目線からのご説明本当に分かりやすく、心のうちを見せていただいた感じです。
私はまだ母ではありませんが、岡野さんの話を聞くと自分が生まれてきたときのことを考えて母への感謝を深め、母子関係がよくなりました。みんなホントに一人でも多くの方に聞いていただきたいなぁって思います。本当にありがとうございました。
Commented by osorae at 2010-10-01 04:38
>momoe先生
コメントありがとうございます。
せめて私のブログを読んでくれている方々には早く伝えたくて、まとまりのない文章のままですが感じたことをそのまま綴りました。ほんとはもっともっといっぱい伝えたいことがあるんですが、やはり岡野さんのお話を直接聞いていただくことが一番ですね。

岡野さんのお話を聞くと、自分の命も愛おしくなりますよね。人も自分も大切にしなくてはと思います。

素晴らしい時間をありがとうございました。また今後の様々な企画を本当に楽しみにしています。
Commented at 2010-10-30 10:40
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by osorae at 2010-10-30 14:41
>鍵コメくださったHさん
嬉しいお誘いありがとうございます。
後ほどメールさせて頂きますね。
by osorae | 2010-09-25 23:59 | Trackback | Comments(4)

私(りか)と夫よーへーさん、娘のそらちん&おはるの四人家族。そのどうってことのない日々のあれこれ。


by osorae
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